英名: Japanese apricot(または Plum)
和名・別名: 梅(うめ)、好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)

梅は、春の訪れを告げる花として古くから
日本人に愛されていますが、実はその果実も
「三毒を断つ」と言われるほど栄養価が高く、
古来より健康食材として重宝されてきました。
生で食べることはできませんが、梅干しや梅酒、
梅シロップなど、様々な形で私たちの食卓を彩り、
健康を支えてくれる万能果実です!
【南高梅(なんこううめ)】
日本を代表する最高級品種。皮が薄く果肉が柔らかい。梅干しや梅酒に最適。

【小梅(こうめ)】
「甲州小梅」などに代表される、小粒の品種。カリカリ梅や、お弁当の定番に。

【古城(ごじろう)】
「青いダイヤ」とも呼ばれる美しい青梅。
実が硬くエキスが出やすいため、梅酒や梅シロップ
向き。

■梅の可食部100g当たりの食品成分表
果実類/うめ/青梅/生 エネルギー: 36 kcal 水分: 88.5 g たんぱく質: 0.7 g 脂質: 0.6 g 炭水化物: 9.4 g 食物繊維: 2.5 g 食塩相当量: 0 g
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
■梅の栄養成分について
梅の最大の特徴は酸っぱさの元である「クエン酸」。
疲労回復を助け、エネルギー代謝を活発にするため、
夏の疲れやシニア世代のフレイル予防にもぴったり!
また、カルシウムや鉄分などのミネラルの吸収を助ける
「キレート作用」もあり、強い殺菌力で食中毒予防にも
役立つ、まさに日本のスーパーフードです。

■梅の選び方 (※用途によって選び方が変わります)
・梅酒・梅シロップ用:実が硬く、傷や斑点がない、鮮やかな緑色の「青梅」を。
・梅干し・ジャム用:黄色く色づき、甘い香りが漂う「完熟梅」を。
・全体として、粒がふっくらとしていて重みがあり、表面に張りのあるものが良品。
■梅の保存方法
・青梅の場合
乾燥を防ぐためポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。
なるべく早く加工するのが鉄則です。
・完熟梅の場合
黄色く熟れ、甘い香りがしてきたら傷むのが早いため、
その日のうちに下処理をして漬け込むか加工しましょう。
・冷凍の場合
水洗いしてヘタを取り、水気をしっかり拭き取ってから
保存袋に入れて冷凍。
※凍らせることで繊維が壊れ、梅酒や梅シロップを作る
際にエキスが早く抽出できるという裏技になります!
■梅の調理のポイント
★下処理・使い方のポイント
青梅は絶対に「生食NG」です!(未熟な種や果肉
に微量の毒素が含まれるため) 必ず水でよく洗い、
竹串などでヘタ(ホシ)を丁寧に取り除くのが、エグみ
を出さず美味しく仕上がるコツです。
おなじみの「梅干し」は、刻んでご飯に混ぜておむすびに
したり、お肉や魚の煮物の風味付け(臭み消しや柔ら
かくする効果)に使ったりと、調味料としても大活躍!
種も一緒に煮込むと旨味が増しますよ。

■実は「中国語のなまり」から生まれた名前!?
「うめ」という名前は日本古来の言葉ではなく、中国語
の「メイ」や「ウーメイ(烏梅)」という発音がなまって定着
したと言われています。
江戸時代に日本に来た医師シーボルトが学名をつけた際
も、当時の日本人が「ムメ」と発音していたことから「Prunus
mume(プルヌス・ムメ)」となりました。海を渡って伝わって
きた歴史がそのまま世界共通の名前に刻まれていたんです!
■「梅はその日の難逃れ」の誕生秘話!?
昔から「梅はその日の難逃れ」「梅は三毒(食の毒・血の毒
・水の毒)を断つ」ということわざがあります。
梅の強い殺菌力や、血液をサラサラにするクエン酸の効果を、
昔の人は経験からしっかりと知っていたのです。
日の丸弁当の真ん中に梅干しをポンと置くのも、お弁当が
傷むのを防ぐための、命を守る素晴らしい先人の知恵だった
のですね!

■参考・引用文献
JAグループ「春・夏の旬果物 梅」
独立行政法人農畜産業振興機構(ALIC)「梅の効用」
農林水産省「aff(あふ) 特集:梅」